生活の中で、「食べ物をよく噛みましょう!」といった情報を見聞きすることが多いと思います。これは小学生の頃から耳にしています。
大人でしたら分かっていることですけど、なぜ、食べ物をよく噛んだ方がいいのか改めて考えてみたいと思います。健康維持や口臭予防に役立つと思いますよ。
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よく噛むことはメリットが多い
柔らかい食品より、固い食品の方が、口内で何回も咀嚼(そしゃく)する必要があります。噛めば噛むほど、口内で唾液が分泌されます。
今日の日本人が1度の食事で噛む回数は、平均600回ほどと言われます。戦前の日本人は比較的、固い食品を食べていたこともあり、当時の日本人の噛む回数は今の2倍以上であったそうです。
加工食品の増加やファーストフード等の柔らかい食品が多いこともあって、現代人の噛む回数は激減しています。
咀嚼の10のメリット
咀嚼(そしゃく)の回数を増やすほど、口内で唾液が分泌されて素晴らしい効果があります。
咀嚼のメリット1(唾液の分泌)
食事中に噛む回数が多いと、唾液(だえき)の分泌が促進されます。
虫歯原因菌は糖分から酸を作り出すため、歯を溶かしていきます。唾液は酸を中和して、溶けかけた歯が元の状態に戻るプロセスを助ける作用があります。
咀嚼のメリット2(唾液の殺菌効)
唾液は殺菌効果があるため、歯周病や口臭予防に役立ちます。
咀嚼のメリット3(消化酵素)
唾液には消化酵素が含まれているため、食べ物の消化を助ける作用があります。
咀嚼のメリット4(マッサージ効果)
食事中、噛めば噛むほど唾液が分泌されて、口内の食べ物の流れが良くなります。この時、歯の汚れが落ちやすく、歯肉のマッサージ効果もあります。
咀嚼のメリット5(脳の活性化)
噛めば噛むほど、脳への血流が良くなります。そしゃくは頭に刺激を与えてくれます。
咀嚼のメリット6(ダイエット効果)
よく噛むことで、血糖値がゆっくりと上昇します。よって、満腹感が得られるため、食べすぎを抑えることができます。
咀嚼のメリット7(美肌効果)
よく噛むことで、唾液に「パロチン」という若返りホルモンが分泌されて、若々しい肌を保つことができます。唾液は天然の美容液なんです!
咀嚼のメリット8(胃腸薬の効果)
唾液に含まれるパロチンは、胃腸の粘膜の活動を活発にする酵素が含まれています。よく噛んで食べることで、胃腸の調子が良くなります。
咀嚼のメリット9(がん予防)
唾液に含まれるラクトペルオキダーゼ(Lactoperoxidase)が発がん性を抑える天然の抗がん剤として作用します。
咀嚼のメリット10(味覚の発達)
よく噛んで食べることで、食べ物の味がよくわかるようになります。
唾液は、天然の万能薬
このように、よく噛んで食べることで、唾液がどんどん分泌されて素晴らしい働きをしてくれます。
他にも、ネズミの実験によると、背中に傷を付けたネズミが仲間に舐められることで、傷が早く治る結果が出ています。
また、犬を飼っていると分かりますけど、犬はケガをすると、傷口をずっと舐めています。犬は本能で傷口の治療方法を知っているのです。
このように、唾液は万能薬のような働きをしてくれます。唾液を出せば出すほど、体にプラスに作用しますし、口臭予防にもプラスに作用します。
柔らかい食べ物を食べるより、なるべく固い食品を食べた方が噛む回数が増えます。よって、唾液がどんどん分泌されて、すべての面でプラスに作用します。
食事の時、噛む回数を意識したいですね。
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