相手と会話をしていて、相手の口臭に「うっ」と感じたことはありませんか?
親しい仲でも、相手の口臭について口に出しにくいですよね。自分の口臭には案外、気付かないのが怖いところ。ファッションやメイクだけでなく、エチケットとして、口臭にも気を使いたいものです。
口臭の原因は口内の細菌がアミノ酸等を分解して、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどの「揮発性硫黄化合物」のガスを発生させるからです。
口臭対策として、このガスの発生を防止することが必要です。
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口臭発生の3つの波
1日のうち、口臭が発生しやすい時間帯が大きく3つあります。それは、
- 10:00頃 ~ 12:00(ランチ前まで)
- 15:00頃 ~ 夕方(ディナー前まで)
- 深夜 ~ 就寝中
毎日、3つの口臭の波があるのです。
何故って?
口臭と唾液の関係
これは、唾液(だえき)と深い関係があります。
だ液は抗菌作用がありますから、口内の細菌の増殖を抑制してくれます。食事中、だ液の分泌が活発になりますから、口臭が発生しにくくなります。食後、歯磨きをすれば、しばらく口臭は抑えられます。
そして、徐々にお腹が空き始める時間帯になると、唾液の分泌が減ります。ですから、先ほどの「1」と「2」の時間帯は口臭が発生しやすくなるのです。
そして、就寝中はだ液の分泌が減少しますから、目覚めた朝は口臭が強くなるのです。
口臭の原因
口臭が発生する原因は、いくつかあります。
口内の問題
歯周病
日本人の約80%が歯周病の予備軍、または歯周病にかかっているとも言われます。
歯周病菌が臭うガスを発生させ、歯周ポケットに食べかすがたまり、細菌の繁殖が臭いの原因になります。
自分では歯に異常を感じなくても、歯のわずかなトラブルが発生している場合があります。歯科医院で定期的な検診を受けたいですね。
虫歯
虫歯の穴に食べかすが貯まりやすく、これが腐敗して口臭の原因になります。虫歯は硫黄臭を発生させ、進行すると口臭が強くなります。
自分では歯に異常を感じなくても、虫歯がわずかに進行している場合があります。やはり、歯科医院で定期的な検診を受けたいですね。
舌苔(ぜったい)
舌に細菌や食べかす、デンタルプラーク(歯垢)が付着して、これも口臭の原因になります。
ドラッグストア等で「舌ブラシ」を入手できますから、定期的に舌のケアもしておきたいですね。
なお、通常は誰でも舌に多少の舌苔(ぜったい)が付着していて、完全に取り除くことはできません。舌苔は口腔内の細菌バランスを保つために役立っているとも考えられています。また、舌には味を感じる味蕾(みらい)細胞が広がっています。
無理矢理、舌ブラシで舌苔を除去するのではなく、週に1度くらいの適度なケアに留めた方がよさそうです。
☆ミニ情報☆
舌苔が増える原因はいろいろのようです。もし、腸が弱っているならば、 はちみつが効果的です。はちみつに含まれるグルコン酸が舌苔を殺菌してくれて、腸内の善玉菌を増やしてくれます。
食べかす
歯間に食べ物のかすが残っていると、細菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因になります。これは、歯磨きとデンタルフロスで解決できます。
だ液の減少
寝起きや仕事中の緊張時、空腹時は「だ液」の分泌が減少します。だ液の分泌が減少すると、口内の細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因になります。
ニオイの強い食品
にんにくやお酒を摂取すると、臭い成分が血液中に入り込み、口臭の原因になります。この場合、歯磨きをしても、口臭は一時的に治まるだけです。
喫煙
言うまでもありませんけど、喫煙は口臭の原因です。
体の機能低下や病気
肝機能の低下
肝臓は食べた物をエネルギーに変え、体に取り入れた物の解毒作用、不要なものを排泄する胆汁の生成の役割があります。肝機能が低下すると、分解できない臭い成分が血流に乗って全身を巡り、口臭や体臭の原因になります。
胃腸の病気
胃腸の働きが低下すると、食べた物が正常に消化されずに異常発酵して、臭い成分が口臭の原因になります。
呼吸器系の病気
気管支炎や肺炎、蓄膿症(ちくのうしょう)、鼻炎(びえん)、扁桃腺(へんとうせん)などの呼吸器系に異常があり、炎症や化膿を起こしていると、それが口臭の原因になります。
糖尿病
糖尿病になると、だ液の分泌が減少するため、歯周病にかかりやすくなります。
セルフチェック
このように、口臭の原因はさまざまです。誰でも、多少の口臭はありますけど、口臭が強い場合は歯の治療が必要であったり、体調を整える必要もあるでしょう。
口臭は自分では気付きにくいですから、早めのセルフチェックで爽やかな口元でいたいですね。
なお、歯科医院で口臭について相談しても、はっきりした対処方法が見いだせない場合があるかもしれません。その場合、口臭治療の専門クリニックで相談するのも方法の1つです。
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